なぜ「前置詞をとる」と「自動詞」、「前置詞をとらない」と「他動詞」なのでしょうか。


 まず、すでに述べた「自動詞は目的語をとらない、他動詞は目的語をとる」ことに加え、「動詞直後の名詞は、目的語という位置付けになる」ことも念頭に置いて下さい。(この件は理屈よりも、I know the man. He found the umbrella. I saw him. の下線部がみな目的語だということから考えましょう。)
※ もちろん補語の場合もありますが、便宜上ここでは考えないことにします。

 以上の件を踏まえ、次の単純な文を例に考えてみましょう。

1、I lived in the house. 「私はその家に住んでいた。」 ・・・ liveは自動詞
2、I bought the house. 「私はその家を買った。」 ・・・ buyは他動詞

 そもそも、なぜ1の文はinという前置詞を用い、2の文は前置詞を用いないのでしょうか。1の文は「〜に」にあたる語が必要だから、ということももちろんありますが、次のような考え方もできます。liveの後に、例えばthe houseといったように、意味的に何かを加えたくても、前述のように、直接動詞の後に名詞を置くと目的語という位置付けになってしまい、自動詞は目的語をとらないということに反します。そこでinという前置詞の助けを借り、the houseをliveという動詞ではなく、inという前置詞の目的語という位置付けにして、つじつまを合わせるのです。対照的に2の文のbuyは目的語をとる他動詞なので、動詞の後に直接the houseと置いても問題はないわけです。

 つまり動詞の後に前置詞があれば、それは直接目的語がとれない証拠なので自動詞、前置詞がなければ、動詞自体が目的語をとれるという証拠なので他動詞、というわけです。少しわかりづらいかもしれませんが、要は英文に現れている形式上の特徴を利用して考えようということです。